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「それでも私を愛してくれますか」
第二章 ヘヴンズガール

『それでも私を愛してくれますか』 第二章 ヘヴンズガール -1-

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 また日曜日がやってきた。
 ゴールデンウィークや正月休みといった特別な場合を除き、美由紀と会うのは「二週に一度」だった。毎週ではないのは「お互いの時間」というものを大切にしたかったからだ。一人きりになりたい時もあるし、友達に会う時間も必要だからと、話し合って決めた結果だった。
 僕は友人が少ないわけではないのだが、美由紀と会わない日は一人でいることが多かった。彼女と別れた今、そんな日はますます増えることになりそうだ。
 
 昼過ぎ、ぼんやりとテレビを眺めているところに水島から電話がかかってきた。
「悪いな、休みのところ……もし予定がなければ、夕方くらいにちょっと出てこいよ。飲みに行こうぜ」
 予定もなければ、断る理由もない。水島の案に乗ることにした。それにしても急な話だ。今まで水島のほうから休日に声を掛けてくることなどなかった。
 何かあるのだろうか。
 思い当たることと言えば、「いい子がいたら紹介する」という彼の台詞だけだった。
 まだ完全に心の整理ができたわけではないのに、女の子を紹介されてもどう接していいのかわからない。
 しかし考えようによっては美由紀のことを「いい思い出」に変えるきっかけになるかもしれない。その人には申し訳ないが、「失恋には新しい恋が一番いい薬」だと言うし。
紹介と決まったわけではないのに、僕は勝手な想像をして、勝手に結論を出していた。
 
 小

 約束の五時より少し前に、待ち合わせ場所である駅前の噴水に到着した。それほど大きな噴水ではないのだが、その辺りでは最も目を引くオブジェで、誰もが思いつく待ち合わせ場所の代名詞だ。

 美由紀と初めて待ち合わせたのもこの噴水前だった。暦は今と同じ、四月の中頃。
 美由紀は、僕の友達の彼女の友達の友達という随分遠い紹介で、当日は仲介人もなく、いきなり二人で会うことになった。
 もちろん、お互いの顔は知らなかった。知っていたのは電話番号とメールアドレス、そしてその日の服装だけだった。
 今日のように待ち合わせ場所に少し早く着いた僕は、落ち着きなく彼女が来るのを待っていた。

 小

「あの……」
 声のするほうに視線を移すと、一人の女性が遠慮がちに僕を見ていた。
「松山克己さんですか?」
 どんな子が来るのかと約束してからずっと不安だったが、彼女を一目見てホッとした。取り立てて美人というわけでもないが、整った顔立ちをしており、清楚でとても上品な感じがした。
「そうです。春日美由紀さん?」
「はい……すみません。電車が遅れてしまって……随分待たせてしまったんじゃないですか?」
 申し訳なさそうな顔をする彼女を安心させるために、僕は笑顔を作ってみせた。
「いいえ。今来たところです」
「良かった」と大きく息をついて、美由紀が笑った。それが初めて見る彼女の笑顔だった。

 小

「本当は三十分前に到着してそわそわしていた」と美由紀に話したのは、それから随分と後のことだった。
懐かしさに浸り、少しセンチメンタルな気持ちになっているところへ水島がやってきた。周りに連れがいる様子はなく、「女の子の紹介」という僕の予想は外れたようだ。
 水島に連れられて、一軒の居酒屋に入った。
 居酒屋といっても、食後の爪楊枝が似合いそうなオッサン連中が行くような所ではなく、明るく開放的な雰囲気の店だ。メニューも豊富で、価格もリーズナブルなものになっており、周りは若い男女だけでなく家族連れもいた。
 適当に注文を済ませてビールを飲んでいると、水島が突然手を上げた。
「おい。こっちこっち」
 彼の手招きするほうに目をやると、若い女性が二人、こちらのテーブルに向かってくるのが見えた。やはり僕の予想は外れていなかったのか。席に着いた二人に一息つく間も与えず、水島が僕を紹介した。
「こっちが俺の会社の後輩で、松山君」
 事態をきっちりと飲み込めないまま、慌てて挨拶をするしかなかった。女性が来るなら前もって教えてくれてもいいのにと、心の中で水島を責めずにはいられなかった。そんな僕の心情を知るはずもない水島は、そのまま自分の隣に座った女性を僕に紹介した。



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~ Comment ~

NoTitle 

ひろさんの書く、恋愛ものはこういう感じの空気が好きです。
何と言いますか……。
こう、ぴり?
うむぅ。
食べ物で例えたら酢豚のような……。
甘くもすっぱいような……。
そんな空気が好きです。

レルバル さんへ 

ああ、ありがとうございます。
是非、今回も楽しんで下さい。

NoTitle 

やっぱり水島くんですね。
彼が紹介してくれる女性は、いったいどんな女性でしょう。
美由紀さんを忘れるくらいの、いい子だったらいいなあ。

lime さんへ 

いえいえ、limeさん。
まだ紹介と決まったわけじゃないですよ。汗汗。

NoTitle 

おっと、新展開ですかね。
松山さんに早くも(?)新しい恋が訪れるのでしょうか。
いや、まずは出会い、からかな。

けい さんへ 

恋は突然去り、突然やってくるものです。
彼にやってきたのは果たして……。
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