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【  2010年08月  】 

『ターゲット』 第四話 真実の弱者 -1-

第四話 真実の弱者

2010.08.31 (Tue)

 「今日の講義はここまで」 冬休みが終わり、始めの講義で教授もやる気がないらしく、授業は早々に切り上げられた。教室のざわめきで高野は目を覚まし、大きく背伸びをした。「ああ、よく寝た」 午後からの授業は突然休講となった。そこで高野にはある目論見があった。 「奈美ちゃん」 奈美が一人で授業に出席していることは確認済みであった。「あら? 高野君。おはよう」 手入れの行きとどいた髪の毛は今日もとても綺麗だ。...全文を読む

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【独り言】愛しのコーギーちゃん

独り言(雑記)

2010.08.29 (Sun)

 随分、昔、私の欲しいものランキングというのをここで勝手に発表しました。 その時に第1位に輝いたのが「犬」でした。記事はこちら⇒欲しいものランキング 第1位「ウェルッシュ・コーギー」が欲しいと書きました。 その気持ちは今も変わっておりません。 長い耳、短い足、丸々としたフォルム、大きな目、カワイイお尻。 通勤途中で散歩している人を見かけるんですけど、もうかわいくてかわいくて仕方ない。 だっこしたら、...全文を読む

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『ターゲット』 第三話 地獄への教習 -FIN-

第三話 地獄への教習

2010.08.27 (Fri)

  車は高速道路の入口へ進んだ。料金所の年老いた男が満面の笑みを浮かべる。「ごくろうさんです」「いやいや、どうも」 高野は愛想良く返事をした。天宮は眠気に襲われているため、料金所の男に助けを求めるのが遅れた。「た、助け……」 言い終わらないうちに車が料金所を出た。 「こ、こんなことをしてどうなるのかわかっているのか。お前の未熟な運転では必ず事故を起こすぞ」 先ほどのドリフトで高野の運転が未熟ではないこ...全文を読む

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『ターゲット』 第三話 地獄への教習 -5-

第三話 地獄への教習

2010.08.25 (Wed)

  教習の開始時間になると、天宮がやってきて運転席に乗り込んだ。眉間に皺を寄せ、高野の差し出す教習原簿に目を通した。 原簿は前回の訪問時に誰かのものを拝借し、作成しておいた偽物だった。 ここの教習所は入口のそばの棚から、生徒が自分で原簿を取り出すことになっているため、他人の原簿を持ち出すのは簡単だった。 天宮は不機嫌そうな声で今日は何段階の何時間目でどのコースを走るかという説明を終えると、ボンネット...全文を読む

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『ターゲット』 第三話 地獄への教習  -4-

第三話 地獄への教習

2010.08.23 (Mon)

  次の日の昼過ぎ、高野は天宮の勤める『Y教習所』に行ってみた。 場内コースを一望できるバルコニーへ出ると、ちょうど教習が始まる時間だった。 禿げあがった頭を掻きながら、「30」とナンバーの付いた教習車へ向かう教官がいた。天宮だった。  助手席にはすでに女の生徒が座っている。年齢は二十代前半くらいだろうか。 天宮は運転席に乗り込み場内を軽く流すと、女と交代した。 教習車はしばらく順調に走っていたが、...全文を読む

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『ターゲット』 第三話 地獄への教習  -3-

第三話 地獄への教習

2010.08.21 (Sat)

 「ダメだ」「何で?」「君は人の命を何だと思ってるんだ?」「何って……」「確かにその教官のやっていることは最低だと思う。でも死んでも当然というのは間違っている。はっきり言って“行き過ぎ”だな。それに……君にも原因が全くないとも言いきれないんじゃないか? 触られるのが嫌だとか言って、何でそんな胸が見えるような服を着るんだよ」 甘えたような表情が一変し、西野は眉を吊り上げた。「あなたに服装のことをとやかく言わ...全文を読む

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『ターゲット』 第三話 地獄への教習  -2-

第三話 地獄への教習

2010.08.19 (Thu)

 「こっちこそ驚いたわ。あなたみたいな若い人がまさか殺し……」 高野は慌てて口元で人差し指を立てた。西野が公衆の面前で簡単に「殺し」という言葉を使おうとしたからだ。 西野もまずいと思ったのか、両手で口を抑えた。 「電話でも申し上げたように私は依頼の引き受けだけをしている者です。バイトなんです」「ふーん、あなたいくつ?」「私ですか? 二十歳です?」「へえ、じゃあ、私のほうが一つ上なんだ」「珍しいですよ。...全文を読む

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『ターゲット』 第三話 地獄への教習  -1-

第三話 地獄への教習

2010.08.17 (Tue)

  今年も残すところ一ヶ月となった日曜日。 高野は一人車を走らせていた。時折、連れもなくドライブに出かけることがある。彼にとってはいい気分転換の方法だった。 信号待ちで隣に教習車が止まった。運転席には女の子が緊張した顔つきで、助手席には教官がでれでれした顔つきで座っていた。どこの教習所の教官も女には優しくて男には厳しいらしい。 近頃では男女とも、年齢にかかわらず運転免許を持っていることは珍しいことで...全文を読む

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『ターゲット』 第二話 屑どもの宴 -FIN-

第二話 屑どもの宴

2010.08.15 (Sun)

  日曜日の午前一時三十分頃、鬼たちはいつものコースで埠頭へと向かっていた。 高野は途中で別の道へ入り、埠頭へと先回りをした。  終着地点のそばにある貨物列車用のコンテナの上によじ登り、ライフルを組み立てて、鬼神が来るのを静かに待った。十一月も半ば、厚着をしているとは言え、潮風が冷たかった。 「早く終わらせて暖かいもん食いに行ーこおっと」 しばらくすると騒音が聞こえてきた。「来たな」  高野は静かに...全文を読む

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『ターゲット』 第二話 屑どもの宴 -5-

第二話 屑どもの宴

2010.08.14 (Sat)

  高野は間隔を広めにとって尾行を開始した。 時速二十キロから三十キロの速度で群れをなして走っているため、なかなか前に進まない。 イライラするのを我慢し、慎重に尾行を続けた。ここで見つかっては元も子もない。 一般車両は連中が近付くと、次々に車を路肩に寄せた。無視して走り続ける車に対しては、バイク数台で取り囲みドライバーを威嚇した。そうして相手を服従させ、我が物顔で道を走るのが彼らにとっては快感なのだ...全文を読む

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『ターゲット』 第二話 屑どもの宴 -4-

第二話 屑どもの宴

2010.08.12 (Thu)

 「高野君。どうしたの? 兄貴ならまだ帰ってないと思うよ」「いや、今日はお前に用があってきたんだ」「俺に?」「ああ。お前さ、鬼神って暴走族知ってるか?」 暴走族といえば、十代半ばから後半くらいが多い。そこで中学生の修二に話を聞きに来たのだ。「うん。知ってるけど、どうして?」「いや、友達がカツアゲされちまってな……いつもどの辺りを走ってるんだ?」「そこの国道を走ってるよ。よく音が聞こえてくる」 修二の話...全文を読む

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『ターゲット』 第二話 屑どもの宴 -3-

第二話 屑どもの宴

2010.08.10 (Tue)

 「この三人はどうなったんですか?」「半年あまりで少年院から出てきました。リーダーの父親が政界や警察に顔が利くらしいので、恐らく金で解決したんだと思います。こんなことが許されていいんですか?」 子もクズなら親もクズだ。犯罪を犯した自分の子供の罪を棚上げして権力を行使するとは何事か。 政治屋連中や警察の存在意義は何だ。金で動くのであるなら民間企業と変わらないではないか。 世の中、金で何でも思い通りにな...全文を読む

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『ターゲット』 第二話 屑どもの宴 -2-

第二話 屑どもの宴

2010.08.08 (Sun)

  午後三時。 高野は一番奥の席でカフェ・オレを飲みながら、青木が来るのを待っていた。もちろん、寝癖は直してきた。 三十代後半くらいの清楚な感じのする女が店に入ってきた。店員の問いかけに「連れがいる」と答えた後、高野のほうへ歩いてきた。訝しげに高野を見る。「失礼ですけど、佐藤さんですか?」「ええ。お待ちしておりました。青木さん」「どうやら本当にあなたのようですね」「私が幼く見えるからでしょうね。みな...全文を読む

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『ターゲット』 第二話 屑どもの宴 -1-

第二話 屑どもの宴

2010.08.06 (Fri)

  十一月のある休日。高野は午後十二時に目を覚ました。「休みの日くらいゆっくり眠りたい」 それは万人の希望だと思っていた。 適当な服を着て、バイト先のコンビニに朝食兼昼食を買いに出掛けた。 海苔弁当とお茶を持ち、ロングヘアを一つに束ねた女の子が待つレジに並んだ。 彼女は高野と同じ学部に在籍する彩瀬奈美。 高野は彼女に片思いだったのだが、なかなか「好きだ」と言い出せずにいた。彼氏がいるのかどうかも怖く...全文を読む

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『ターゲット』 第一話 脱サラの落とし穴 -FIN-

第一話 脱サラの落とし穴

2010.08.04 (Wed)

  黒いベンツがマンションの前に止まった。斉藤が車を降り、運転手に二言三言言うと、ベンツはすぐに走り去った。 高野はライフルを構え、息を殺した。スコープを覗き込み、櫛の目がきれいに通った斉藤の頭を赤い光線が照らす。 辺りには人っ子一人いない。斉藤が入口の開錠キーの前に立ち、一つ目の数字を入力すると同時に高野は引き金を引いた。「おやすみ!」 静かな夜の街に乾いた銃声が響き渡った。弾丸が斉藤の後頭部から...全文を読む

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『ターゲット』 第一話 脱サラの落とし穴 -6-

第一話 脱サラの落とし穴

2010.08.03 (Tue)

  高野はアパートに戻ると仕事、つまり「殺し」の準備を始めた。 そう、本当は「あの方」などという人物は存在しないのだ。わざわざ仲介人の役を演じているのは依頼人と直接会うためだった。 彼は仲介人を雇うことを嫌う。関わりを持つ人間が多くなればなるほど、秘密というのは守られなくなるものだと知っているからだ。 大抵の依頼人は高野の顔を見て、まさかこんな子供に(と言っても二十歳なのだが)殺しができるわけがない...全文を読む

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『ターゲット』 第一話 脱サラの落とし穴 -5-

第一話 脱サラの落とし穴

2010.08.02 (Mon)

  この男は裏の世界ではかなり顔が利くため、高野はよく情報収集を依頼する。 金に不自由はしていないらしく、普通の生活を離れ、自ら好んで靴磨きをしている。 本当はどこの誰で、何をしているのかは高野にも謎だった。ゴチャゴチャした人間関係を嫌うこの男もまた「ことなかれ主義」なのだ。 ちなみに先ほどの指一本は十万円を意味している。「よし、わかった。調べとくよ。また明日来いや」「頼んだよ」 そして二人はいつも...全文を読む

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『ターゲット』 第一話 脱サラの落とし穴 -4-

第一話 脱サラの落とし穴

2010.08.01 (Sun)

  高野は受け取った金はジャンパーの内ポケットにしまい、喫茶代をテーブルの上に置いた。その場を立ち去ろうとすると、思い出したように佐々木が尋ねた。「あの……どれくらい時間がかかるんでしょうか?」「そうですね。三日いただけますか?」「わかりました」 今度は高野が思い出したように聞いた。「結局、借金のほうはどうされたんです?」「主人の保険金で払いました。結局、あいつらの思い通りになってしまったわけです」 ...全文を読む

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